お金とのスピリチュアルな関係
エマニュエル・ダガーのお金に関する新刊が先週発売されたのを記念して、今回はお金とのスピリチュアルな関係について。
テレビをつければ街金に払い過ぎた利子を取り返そうという弁護士のCM、借金が返せずに一家心中したというニュース、空き巣にひったくり、詐欺・・・お金をめぐるトラブルは毎日見たくなくても飛び込んできます。そんな環境にいると、ごく当たり前のようにお金に対するネガティブなイメージを持ちやすく、大金を稼いでも狙われるだけだから貧乏で気楽な方がまし、などと考えるのも無理はありません。
しかし、実際それらはみんなイリュージョン、お金は単なるニュートラルなエネルギーです。
持った人によって良くも悪くも変幻自在。だったらあなたのかかわるお金だけは思いきり綺麗なオーラで包んであげましょう。お金を払ったりもらったりするときに、あなたの愛情を込めて流通させることで、エネルギーの流れは瞬時に変わっていきます。
たとえば税金を払うとき、嫌々出すのではなく、このお金で地域や国に明るいエネルギーが満ちていくことや、たくさんの人々の笑顔をイメージしながら送り出してみてください。これにエマニュエルのやり方を加えると、「そして何倍にもなって私の元へ帰っておいで」と言って送り出します。
お金が入ってきたときはその恵みに感謝を捧げます。
そのお金はあなたが幸せに自由に、そしてもっと賢くなるための投資に使い、一部は誰かと分かち合い、お世話になった人に恩返しをしてください。決して全部貯金して有事に備えようなどと考えないこと。必要なものは宇宙が与えてくれると信じましょう。
貯金のための貯金やいろんな保険はよくない未来を予測するという“怖れ”を動機とするためお金は滞り、エネルギーが死んでいきます。
お金を使うときは“喜び”を動機として使いましょう。夢の実現の準備資金など使うことを前提とした貯金ならOKです。そしてエマニュエルの本にあるように、本当に大事なのは実はお金とは違うところにある、ということをお忘れなく。
それに気づくことになったヒプノサイエンスラボのあるクライアントの話をします。
30代の彼女は子供の教育費と家族の生活費のことで頭がいっぱいで、とにかく収入を増やしたい、ということでヒプノサイエンスラボにやってきました。
そして退行して降り立ったところは過去世ではなく、彼女の幼少時代でした。幼い彼女と妹が無心に遊びに耽っているシーンでした。そして次は過去世に、と思ったら今度は妹が希望の大学に合格したという日に降り立ったのです。家族で妹の合格をお祝いした幸せなワンシーンでした。退行催眠ですからほとんどの人は過去世に向かうのですが、あの日の彼女にとって一番見る必要があったのは過去世ではなく自分の人生だったということです。
セッションの後で聞いたところによると、彼女は妹と10年以上も没交渉状態にありました。妹が大学時代に起こした問題で彼女は激怒して一族から追い出してしまったんだそうです。以来一度も会っていないことを彼女の母親が寂しく思っていて、彼女は母親に対しても罪悪感を背負って長い間生きてきたのです。
妹に対するわだかまりが潜在意識に強く引っ掛かり、彼女のエネルギーを大幅に奪っていました。それに気づくことが、人生を立て直すために不可欠・・・というハイアーセルフの意思が表れたセッションとなりました。彼女自身それに気づき、長年の重荷をようやく下ろし、和解に向けて行動を起こすことを誓って帰って行きました。
仕事で成功するために一番必要だったのは、家族の心に刺さった心の刺を癒やすことだった、という顛末でした。
元々お金がほしかったのも、家族のためでしたもんね。ちゃんちゃん。
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セラピストとして働く傍らで、スピリチュアル系、メタフィジカル系の書籍を多数翻訳し、日本に紹介し続けています。2014年10月他界したドロレス・キャノンの生前最後のメディア向けインタビュー記事を執筆したジャーナリストでもあります。